浅草でワールドミュージック

POP BIZが主催するDOO BEE FES vol.1を浅草に観に行く。
 
当日券を買い、まだ開演まで時間があったので、
せっかくだからと浅草寺へ。
雷門を見ると、やっぱり浅草って感じがするね。
人でごった返す仲見世を、冷やかしながら歩く。
せんべいに団子、手ぬぐいなんかを商う土産物屋。
来週からヨーロッパ出張、いい土産はないかななんてね。
でも、ライブを控え、荷物になるから、やめた。軟弱!
 
お寺で健康祈願のお参りをし、欠かせないアトラクション、
おみくじを引く。
半吉
初めて見た。
「吉の半分?」と思いきや、おみくじの説明には、
良い順番で吉よりも上にある。
まあ、可もなく不可もなくってところ?
ちなみに、願い事は「未だ叶わず」だって(笑)。
 
お寺近くのそば屋で天ぷらそばで腹ごしらえ。
開演ちょっと前に会場着。
いい散歩だった。
 
 
DOO BEE FES vol.1@アサヒ・アートスクエア
 
KILEMA(キレマ)
今日、一番期待してたのが、彼。
まさかトップバッターとは思わなんだ。
マダガスカルのアーティスト。
マルワナ(と言ってたと思う)という、琴を縦置きにして、
片面だけじゃなくて両面に弦がある(12本ずつ)楽器を弾く。
アコースティクギターよりも柔らかい響きをもった、
熱帯の空の下に似合いそうな音を出す。
それに、マラカス系のパーカッションと、
スペイン人のベース&バンブードラムの3ピース。
途中で、セネガル人のパーカッションが参加したりも。
曲は、アップテンポな曲でもスローテンポな曲でも、
フォーキーな感じで、マルワナの音が生きる。
マダガスカルの大地と熱帯の空気を感じさせる、
ゆとりが心地よい。
観客に3パターンの手拍子を覚えさせ、参加させる曲もあり、
賑やかなカーニバル的な時間も。
楽しいライブだった。
ただ、時間が短く、残念。
単独で観たかったな。
 
OKI(オキ)
アイヌの伝統的楽器であるトンコリの奏者。
昨春、KiLA(キーラ)のローナンのソロライブでのゲスト以来、
観るのは2度目。
正直、あの時は、邪魔以外の何ものでもなく、
興味を持てる人ではなかった。
今日、ソロで聴いて、悪くないなと思い直した。
半分、寝てました。
ここでの“半分”とは、時間的なものではなく、意識的なもの。
意識の外縁にうっすらと聞こえる、
トンコリの美しい響きが繰り返し続けるフレーズは、
脳と体を平穏そのものと化すのです。
そして、曲が終わるとパタリと目が覚めるのです。
 
セネガルのパーカッション奏者(名前わからず)
KILEMAのときにゲストで出てた人。
なかなかカッコ良かったです。
 
河東節十寸見会御連中
三味線と浄瑠璃
上手いのか下手なのか、全くわからんです。
ただ、僕には、つまらなかった。
三味線ということで、ちょっと期待したんだけどね。
津軽三味線の方が好き。
一昨年だかの、ここ浅草での芸者遊びの時の、
姐さん(80歳ぐらいだったかな)の三味線とかけ声の方が
ずっと味があった。
 
THE TEHRAN BROTHERS(テヘラン・ブラザーズ)
POP BIZ社長(?)のサダト氏がサックス、
あと、ダフという大きなタンバリンのようなイラン楽器の奏者の
2人ユニット。
実は、今日、これが一番好きだった。
ただ、彼らの演奏や曲のためというよりも、
なかなか日本では生で聴けないアラビックな音が聴けたからだね。
瞼の裏に、かつて旅したイランはもちろん、
中東の土地土地の光景が甦り、目頭が熱くなったっす。
 
THE WARSAW VILLAGE BAND
ワルシャワ・ヴィレッジ・バンド)
KILEMAと共に今日のお目当て。
若さ溢れる、スピードにのり、時折、激しさを見せる演奏だった。
でも、ただそれだけだった。
なんて言うのかな、感動を引き出すような何かとか、
踊らずにおられないグルーヴとかは、感じられなかった。
むしろ、どこか疲れた印象を受けた。
でも、これは、このイベント通して言えることだけど、
ハコと客のせいでもあると思う。
フィリップ・スタルクのデザインだかなんだか知らんけど、
無機質でおシャレなだけな(&ウンコが屋根にのった)ハコは、
今日のアーティストたちには似合わないよ。
あと、観客には関係者の知り合いみたいなのが多かったり
(コイツらが演奏中でも平気に挨拶し合ったり、
 紹介し合ったりしてるのは、軽蔑&辟易!)、
年輩の方が多かったこともあってか、
のろう!ってな雰囲気も漂ってなかったし。
先週の朝霧とは正反対の空気だった。
話をワルシャワ戻すと、せっかくポーランドから来たのに、
可愛そうとも思ったのでした。
 
 
最後に「なんだかなー」ってなこと書いたけど、
おもしろいイベントだった。
vol.2も期待。
もっといい環境でやることもね。

ただ今のBGM

WARSAW VILLAGE BAND『people's spring』
ここにあるスケール感と緊張感は、
残念ながら感じられませんでしたねえ。