カエターノ・ヴェローゾ

東京国際フォーラムカエターノ・ヴェローゾの歌を聴きに行った。
 
最悪の気分で聴き始める。
どうしても明日に回せない仕事が夕方近くに発生し、
7時開演なのに到着が7時半になってしまったからなのと、
係員の席案内がデタラメ続きで、
ただでさえ遅れたのに、さらに1曲ダメにしてしまったから。
それもNIRVANAの『Come As You Are』の味ありすぎなカバー。
あのバカ3人、次に会ったらタダじゃおかねえ。
顔、覚えてないけどね。
 
しかし、終わる頃には、すっかりハッピーになってました。
だって、ただただ素晴らしいんだもの。
こんなにも、その声がそこにあることが嬉しく、
感謝したい気持ちにすらなったのは、
初めてエディ・リーダーのライブに行ったとき以来。
そして、歌。
なんて当たり前に歌うんでしょうね。
「歌、歌います、歌ってます、演ってます」ってのを、
かけらも感じない。
海で波の音が鳴っているよう。
「波の音、いいなあ」とは思っても、
「いい音出してんじゃんよー、波さんよー」とは思わんもんね。
 
『Cucurrucucu Paloma』を歌ってくれたのは嬉しかったなあ。
僕が最も好きな映画の一本『ブエノスアイレス』(邦題)の中で、
最も印象的な曲であり、
カエターノの歌の中でも特に好きな曲。
まさかと思ってたので、まずは驚いちゃったね。
映画のシーンの印象にも引きずられて、
暗いイメージを持ってたのだけど、
今日の歌には、ちょっと明るさも感じて、意外だったね。
 
代表曲とか誰もが知ってるヒット曲とか、彼には必要ない。
あの声と歌があれば、誰の曲だっていいんだよ。
 
ライブ盤が出ることを、切に祈るです。

ただ今のBGM

Caetano Velosoカエターノ・ヴェローゾ)『Noites do Norte』
言うことなし。